はり・きゅうについて
はり・きゅうについて皆様はどのような印象を持たれていますか?
受けたことがない方は怖い印象を持たれているかもしれません。
当院で使用するはりやきゅうを知ってもらい、
少しでもはり・きゅうに対して良いイメージを持ってもらえたら幸いです。
目次
- ○ はり・きゅうについて
- ・・はりとは
- ・きゅうとは
- ・はり・きゅうの効果
はり・きゅうについて
当院で使用するはり・きゅうはどういったものを使うのか、
どういった疾患に対して行われるのかなどをご説明します。
・はりとは
髪の毛ほどの太さのステンレス製の鍼を経穴(ツボ)に刺入します。
刺入する際は合成樹脂製の筒(鍼管)を用いて無痛で刺入します。
症状に応じて使用する経穴(ツボ)は変わり、刺入する向きや深さ、方法も変わりますので
患者様に合ったはりや手法を選択させていただきます。
また、刺入せずに皮膚に接触させたり押圧させたする方法もあり、
はりが苦手な方や小児鍼として夜尿症や夜泣きなどに用いることがあります。
なお、当院で使用するはりは一回限りで使い捨てのディスポ鍼を使用していますので感染症の心配は有りません。
東洋医学に則り経絡や経穴の効果を意識して刺入することもあれば、
筋肉のコリや緊張、血液の流れを意識して刺入する場所を決めることもあります。
きゅうとは
艾(もぐさ)を用いて経穴(ツボ)に熱刺激を加える方法で一般的に「お灸」と言われております。
その方法は、艾を直接皮膚上に乗せて着火させる直接灸と
艾と皮膚の間を空けて行う間接灸とに大別されます。
直接灸は艾を糸状,米粒大の大きさにとり直接皮膚の上で燃焼させます。
直接皮膚の上で燃焼させるので熱さ(ほとんど痛み)を感じますが、施術者の指などを使い出来るだけ熱さや痛みを緩和します。
施灸後は、茶色い焦げた跡のような痕が残りますが、1週間ほどでなくなります。
はりが通らない骨や関節の痛み、冷えが特に強いところには直接灸を行うことがあります。
間接灸は、艾と皮膚の間に空間を作ったり、味噌、薄く切った生姜・にんにくなどの熱の緩衝材を入れて温和な熱さにして行います。
当院では木の枠を使った“はこ灸”というものをよく行います。
現在背骨やお腹などが冷えている方がとても多いです。
そういったところを効率的に温めるのに適しており、ほとんどの患者様に実施しています。
じんわりと嫌な汗をかいていたり、お風呂上りに汗がなかなか引かない方は体の中が冷えていますので、これをやると効果があります。
施灸や温灸は、ご自宅でも出来ますので、やり方や施灸する場所などはご案内しますので
お気軽にご相談ください。
はり・きゅうの効果
総合的には、鍼灸刺激が自律神経系、内分泌系、免疫系等に作用して、
その結果として、中枢性及び反射性の筋緊張の緩和、血液及びリンパ液循環の改善等の作用があり、
生体の恒常性(病気を自然に回復させる作用)に働きかけるのではないかと考えられています。
1997年NIH(米国 国立衛生研究所)の見解として鍼灸療法の各種の病気に対する効果とその科学的根拠、
西洋医学の代替治療として効果について有効であると発表されました。
はり・きゅう療法で有効性がある疾患には、下記のものがあります。
〇神経系疾患
神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー
〇運動器系疾患
関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
〇循環器系疾患
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ
〇呼吸器系疾患
気管支炎・喘息・風邪および予防
〇消化器系疾患
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
〇代謝内分秘系疾患
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血
〇生殖、泌尿器系疾患
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎
〇婦人科系疾患
更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊
〇耳鼻咽喉科系疾患
中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎
〇眼科系疾患
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい
〇小児科疾患
小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善
上記疾患のうち「神経痛・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腰痛」は、はり・きゅうの健康保険の適用が認められています。
健康保険の適用については、同意書など必要な書類がいくつかありますので、ご利用されたい方はご相談ください