腰痛の応急処置
こんにちは。
前回は腰痛の種類について詳しく説明させていただきました。
今回はそれぞれの腰痛の自分でできる対処法や応急処置について説明していこうと思います。
目次
- ○ 腰痛の対処法
- ・急性的な腰痛で、動けなくなったときの対処法
- ・慢性的な腰痛の対処法
- ○ 腰痛を予防するには、、、
- ・立ち姿勢
- ・座り姿勢
- ・寝ている姿勢
- ・歩き方
- ・同じ姿勢をとり続けない
- ・バランスボールに乗る
- ・腰痛に対するはり・きゅう
腰痛の対処法
つらい腰痛を少しでも和らげるために、痛みの症状に応じた対処法をご紹介します。
急性的な腰痛で、動けなくなったときの対処法
腰痛が出たら、腰に負担がかからないようにできるだけ横になります。
ただし、痛みがなく楽な姿勢をとることが最優先です。
少しずつゆっくりと動き、できる範囲で一番楽な体勢を探し、痛みが治まるのを待ちます。このとき、腰の筋肉を使わない(腰を回さない、捻らない)ことが大切です。
骨盤から腰骨までが一枚の板のようになることをイメージします。
(ギックリ腰初期はとにかく安静にすることが大切です)
〇腰の痛む部位をアイシングなどで冷やす
〇コルセットやさらしを巻く
慢性的な腰痛の対処法
激痛ではないが、慢性的に腰が重たい、あるいは腰にだるさを感じる場合の対処法です。
〇腰に負担をかけないように腰を温める
〇ストレッチ(特に臀部、下半身)
〇マッサージ、ツボ刺激、はり・きゅう
腰痛を予防するには、、、
毎日の何気ない姿勢や動作が慢性的な腰痛の原因になったり、急性の腰痛を引き起こす引き金になる場合があるため、日頃から注意が必要です。すでに腰痛のある人だけでなく、まだ大丈夫という人も、腰痛にならないために注意しましょう。
そのためには正しい姿勢をとり、腰に負担をかけないようにすることが重要です。
立ち姿勢、座り姿勢などそれぞれの姿勢についてご説明します。
立ち姿勢
軽くアゴを引き、肩の力を抜き、腹筋に力を入れ、背筋、膝をまっすぐに伸ばします。
真横から見た場合、耳の穴、肩・股関節・膝・くるぶしを結んだ線が直線になるように心がけましょう。
前から見たときに体の中心がぶれていないか、肩や骨盤の高さが違ってないかなども気を付けましょう。
座り姿勢
【イスに座る場合】
お尻が背もたれに密着するように、深く腰掛けます。
軽くアゴを引き、背筋を伸ばしてお腹を軽くへっこませます。
膝の高さがお尻より少し高くなるのが理想です。イスが高すぎる場合は、足を台にのせるなど膝の位置を調節します。
【床や畳に座る場合】
一番腰に負担がかからないのは、背筋を伸ばして座る正座です。
寝ている姿勢
十分リラックスできる姿勢が基本ですが、うつぶせの状態で寝ることだけは避けましょう。
腰をそらせた状態となり、長時間同じ姿勢を強制される危険性があります。
(私は1度これで立てなくなりました)
痛みがあるときは、横向きでやや前かがみ(横向きエビ)の姿勢で寝るのが一般的に腰への負担が少ないといわれています。
仰向けに寝る場合は、膝の下に枕などを置いて膝を立てるような姿勢で寝ると腰の負担が軽くなります。
また、柔らかすぎるベッドなども腰を痛める原因となりますので注意しましょう。
歩き方
胸を張り腰をそった状態で歩いてしまうと腰への負担が増えてしまいます。
少しお腹をへっこませながら歩くことを意識します。
お腹の筋肉が使えてくると腰への負担が減って痛みが出づらくなります。
重いリュックなどを背負いながら歩くと腰をそった姿勢となってしまうので注意が必要です。
同じ姿勢をとり続けない
立ちっぱなしや運転など長時間同じ姿勢を続けるのは、腰に大きな負担をかけます。同じ姿勢を長時間続けないようにしましょう。時間を決めて歩いたり、イスから立ち上がったり、軽いストレッチをするなどで対処します。
高齢の方であまり外に出られない場合は、イスと座椅子を15分ごとに行ったり来たりするだけでも十分効果あります。
バランスボールに乗る
バランスボールをイス代わりに使ってみましょう。
バランスボールは球体なので、上に乗った時体は自然とまっすぐに保とうとします。
普段イスに座っているときに左右どちらかに重心が寄っているものです。
その傾きをバランスボールに乗ることで解消します。
またグヨグヨと動くので同じ姿勢でいることを防いでくれます。
しかし、長時間乗っているとかなり疲れますので、使用時間は調整しましょう。
(私は1時間くらいで結構だるくなります。)
また、姿勢に気を付けながら歩くことで、腰に大きな負担をかけずに筋肉を鍛えることができ、腰痛予防に効果的です。
日々の適度な運動を心がけましょう。
腰痛に対するはり・きゅう
はり・きゅうには特に「筋・筋膜性腰痛」や「ギックリ腰(急性腰痛)」が有効です。
原因となっている部位(筋肉や靭帯)を見つけ出し、はり・きゅうをして緊張を和らげたり、疲労を抜いていきます。
例えば「筋・筋膜性腰痛」では腰~首にまで走っている脊柱起立筋(特に最長筋、腸肋筋)やその奥にある回旋筋や多裂筋を狙います。
また、お尻の筋肉(大殿筋、中殿筋、梨状筋)やお腹の筋肉(腹斜筋)が影響している場合もありますので見極めが重要です。
「ギックリ腰(急性腰痛)」では筋肉に問題があることももちろん多いのですが、
腰椎間にある関節にずれが生じて激しい痛みがあることがあります。
そういった場合は問題となる関節に刺鍼し、関節を固めている靭帯などを緩めます。