便秘について
こんにちは。
最近熱くなってきたことによって食生活が乱れていませんか?
食生活の乱れやクーラーによる冷えからか、
便秘に悩まされる方が増えています。
目次
便秘とは
運動不足によって腸の運動が鈍くなったり、
脳に便意のサインが適切に送れなくなったり、
腸がけいれんをおこしたりして、
うまく内容物を動かすことができないと便秘になります。
腸が動かないためにおこる便秘(弛緩性便秘)では、
野菜などに含まれる不溶性食物繊維や腸を刺激する食物を摂ることが有効です。
不溶性食物繊維とは穀類、野菜、豆類、キノコ類、果実、海藻に多く含まれる水に溶けにくい食物繊維のことで、胃や腸で水分を吸収して大きくふくらみ、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進します。
しかし、最近では特に若い人にけいれん性の便秘がみられます。
便通は本来、腸が順々に収縮・弛緩を繰り返して便を移動させていきます。
しかしストレスなどが原因で腸が過敏になってしまい、腸のあちこちでけいれんする様に収縮・弛緩を繰り返してしまうと便を直腸にうまく移動させることができなくなってしまいます。
こういった便秘をけいれん性の便秘といいます。
けいれん性の便秘には、
腸内でゼリー状になる水溶性食物繊維を摂ることが有効です。
水溶性食物繊維とは昆布、わかめ、こんにゃく、果物、里いも、大麦、オーツ麦などに含まれている水に溶けやすい食物繊維のことを言いい、
粘着性・吸着性を有し余分なコレステロールなどを吸着しながら胃腸内をゆっくり移動する特徴を持っています。
規則正しい生活や適度な運動などで、解消できるものも多くあります。
また、「毎日排便がない!」ということは異常ではありません。
ひとりひとり排便習慣は異なりますのでご自分の排便習慣を把握することが大事です。
ただし3日以上排便がない場合は便秘と判断する目安になります。
東洋医学的な考え方
東洋医学では生体機能を維持するのに「気・血・水(津液)」という3つの要素を重視してます。
そして排便の際にも「気・血・水(津液)」がそれぞれ関わっています。
「気」は便を出す力、
「血」は便の形、
「水(津液)」は便を出す道を作ります。
「気」に異常がある場合
胃腸が動かず便を運べない状態では「気」に問題があり、これを「気虚」と言います。
胃腸に力がないのであれば、油っこい食事を避け消化の良いものを食べるようにしたり、出来るだけ冷やさないように気をつけましょう。
また逆にお腹が張りすぎてお腹が動かないことがあります。これを「気滞」と言います。
そういった場合は肋骨の下あたりの季肋部という場所が張っていたりしますので、ゆっくり丁寧にマッサージすると良いです。
あまり強く行わないことがコツで、お腹の張りが楽になったらやめます。
これだけでもかなり楽になりますので当てはまる方は試してみてください。
「血」に異常がある場合
次に便の形ですが、コロコロとした便(兎糞状便)が少ししか出ない便秘があります。
これは「血」が不足しているために便の形がうまく作れなくなっている状態です。
「血」は食べ物を材料に「脾胃」で作られます。そこで「血」を補う食材を摂りさらに弱っている「脾胃」を助けましょう。
「血」を補い便秘解消に役立つ食材・・・
白ごま、くるみ、白菜、枝豆、人参、豚肉、牛乳、ヨーグルト等
「脾胃」の経穴(ツボ)は足によくあります。
特に足の親指や人差し指がそうですのでよく揉んでみたりストレッチをしてみると良いです。
「水(津液)」に異常がある場合
最後に「水(津液)」の問題です。
汗などで「水(津液)」を消耗してしまったり水分補給を怠ったりしたために起こりますが、「脾胃」に熱が溜まったために「水(津液)」が不足してしまうことがあります。
暴飲暴食や辛いものの食べすぎ等が原因で熱が溜まります。
「脾胃」に熱が溜まるとそれを冷やそうとして体内の「水(津液)」を消費してしまいます。
その結果、便を運ぶ道ができずなかなか出せないのです。
そういったときは「脾胃」の熱を冷ます食材を摂りましょう。
例・・・白ごま、杏仁、くらげ、昆布、ごぼう、桃、バナナ等
また大腸や小腸の経絡は腕に流れています。
熱を持っている場合は経絡上の皮膚がカサつきがちです。
そういったカサつきをスプーンの背でもこするだけでも改善させることができます。
以上のように便秘には3つの要素が関わってきます。
ご自分の便秘の状態を見極めてそれぞれの原因にあった対応ができるといいですね。