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下痢について

下痢といっても様々な原因があります。

現代医学的な原因と東洋医学的な原因の二つの見方から下痢を理解していきましょう。

正確に自分に起こっている状態がわかるとおのずとその対処法もわかってきます。

特に東洋医学的な説明を詳しくさせて頂きました。

ご参考になれば幸いです。

目次

下痢とは

下痢は細菌やウイルスの感染によるもの、暴飲暴食、腸の炎症、消化不良、ストレスなどさまざまな原因があります。
下痢便に血液が混じっていたり、熱、吐き気、腹痛があるときは、
細菌やウイルスの感染や大腸ポリープ、大腸がんの可能性もあるので、
医師の診察を受けるようにしましょう。

下痢になると、大量の水分が排泄されて、ひどい場合は脱水症状をおこしてしまいます。
温かい水分の補給を充分にして、消化のよいものを摂ることで、おなかの調子を整えるのがよいでしょう。
ヨーグルトや整腸作用のある食物もいいですね。

東洋医学的な下痢の考え方

東洋医学的な下痢の捉え方についてです。

東洋医学では、消化・吸収・排泄は次のように考えられています。

まず、口に入った飲食物(水穀)は胃に送られ吸収されやすいように「腐熟」し小腸に運ばれていきます。

 小腸では胃で「腐熟」された飲食物(水穀)を受け入れ消化・吸収し、余分な水分を膀胱へ、残りを大腸へ送ります。

 膀胱に送られた水分が尿に、大腸へ送られた残りが糞便として排泄されます。

 この飲食物(水穀)の消化・吸収・排泄の一連の流れをスムーズに行わせているのが「脾」です。

 そのため便秘や下痢などの排便異常の主な原因は脾の弱り(脾虚)から発生します。

 しかし、尿や便を体外に押し出す力は「腎」が担っており「腎」が弱ること(腎虚)によっても異常が起きます。

 また、ストレスにより「肝」が高ぶるとすぐ隣にある「脾」の「運化作用」(消化・吸収・排泄の一連の流れ)を妨害してしまい、結果として排便異常を引き起こします。

 そして喉の調子が悪い時や鼻水が出る時、風邪を引いた時などに便通が悪くなることはないですか⁇

 風邪は「肺」を侵します。「肺」は「大腸」と表裏の関係にありお互いに影響を与えます。

 そのため「肺」の調子が悪いと「大腸」の動きにも影響を与えて便秘や下痢を引き起こします。

 このように体のどの臓腑が病んでも便秘や下痢を起こす可能性があります。

 便通を気をかけるということは、体の不調をいち早く察知するためという点においても大切なことです。

 原因を良く理解し、素早く対応できるといいですね。

「泄瀉」と「痢疾」

東洋医学では下痢のことを「泄瀉」や「痢疾」と分けて考えられています。

下痢は下痢でも便が出る回数が少なく、出るとスッキリするような下痢は「泄瀉」です。

 一回の排便量が少ないがトイレに行く回数が多くなり、出したあともお腹に残っている感じがする(しぶり腹)ような下痢は「痢疾」と呼ばれます。


そして「泄瀉」も二つに分けられ、

 "大便が希薄で、出たり止まったりするもの"を「泄」といい、この症状がさらに進んで

 "水が注ぐように一直線に下るもの"となった状態を「瀉」と言います。

「痢疾」の原因は大腸にあります。

 東洋医学では大腸に熱がたまった結果生じると考えるのですが、

 現代医学では食中毒や赤痢などの細菌感染、ノロウイルスのようなウイルス感染による下痢を指し、発熱や嘔吐・激しい腹痛を伴うことが多いため

 こういった場合は(特に血が混じっている場合は)、自分でなんとかしようとせず早めに病院に行ったほうがいいです。

 一方で「泄瀉」は非感染性で発熱を伴いません。

「泄瀉」の原因~「脾虚」~

「泄瀉」を引き起こす原因はいくつかあるのでそれぞれの対応策を書いていきます。

 泥状〜水様便で食欲がなくなり、お腹が張る、腹部の鈍痛などを伴う場合は「脾虚」です。

「脾」が弱っている状態ですので食べる量を減らし「脾」の負担を減らします。
また「冷えが原因で起こることも多いので体(特にお腹)が冷えない様にしましょう。

「脾」の経絡は足〜お腹へと流れており、特に親指の内側〜膝の内側に大事な経穴(ツボ)があります。

 お腹と一緒に足も温めておけると治りも早いです。

「泄瀉」の原因~「腎陽虚」~

夜明け前に腹が痛んで下痢し、排便すると正常に戻る。腰や膝が冷えてだるく感じる場合は「腎陽虚」です。

 この場合は良くなるまでしばらくかかります。

 体を温める力が落ちている状態のため、

食事をできるだけ温かく消化のいいものに変え、しばらくは脂っこいものや刺身などの生ものを避けます。

 また、腰やお腹を冷やさない様に注意します。

 お臍と恥骨の真ん中より少し上くらいに「関元」という経穴(ツボ)があり、「腎陽」を補ってくれるところなので、湯たんぽなどを乗っけて温めると良いです。

 腰にある「命門」という経穴(ツボ)も同様の効果があり、同時に温めると下腹が温まりより効果を増します。

「泄瀉」の原因~「食積」~

 下痢すると腹痛が軽減し、胸や腹が張って苦しく匂いのきついゲップが出る場合は「食積」(食べ過ぎ)です。

 原因は食事の回数や量が多いことで、そのために「脾胃」を傷つけ消化・吸収・運搬がうまくできず、胃に食べ物が停滞してしまいます。

 空腹を感じるまで食べないようにするとたいていの場合は良くなります。

 お腹が空いてぐ〜ぐ〜と鳴るまで待つといいです。

「泄瀉」の原因~「肝脾不和」~

精神的抑うつや緊張によって腹痛・下痢が生じ、下痢しても腹痛が軽減しないのは「肝脾不和」です。

ストレスによって「肝」が高ぶり「脾」の働きを邪魔することが原因で、頭皮やお腹の上部が張って苦しくなるのが特徴です。

飲食よりも仕事などのストレスや緊張で「気が張ってしまう」ことが問題ですので、

何も考えない時間を10分でも作ったり、テレテレと力を抜いて散歩したりできると張った気を緩めることができます。

ピンと張った頭皮を軽くマッサージするのもこの場合は有効です。

 
以上が「下痢」の主なパターンです。

どういったタイプの下痢なのかをしっかり判断して、それぞれに合った対応ができるといいですね。

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